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巡り廻る4つのジャンル:ギターを生涯の友とする手がかりとなる地球儀

音楽と世界

「おんさらいかい2023」でやってみたい企画:演奏本番を目印に新たなチャレンジが出来るチャンス

配信型発表会「おんさらいかい2023」では、下記に説明している4大ジャンルに絡めた、やってみたい企画があります。それが次の4つです。

⇒【ブログ記事】お知らせ:2023 ICMF Xmas Music Festival「おんさらいかい2023」

クラシック系企画:リアル&オンライン教室イベント「禁じられた遊び」リレー

禁じられた遊びICMFguitarおんさらい会
参加希望者には、できれば日程を決めてリアルで一度に集まっていただく、難しければ個々の収録型に変えて、その名の通り「禁じられた遊び」を順番に、ひたすら、弾き繋ぎます(^^;
ミスは一人3回まで。
マイナー調の前半だけの参加も許可。
「最期まで賞」「音色賞」「スピード賞」などを用意してご参加お待ちしております!!

ポップス系企画:プロジェクトバンドで「ダイヤモンドヘッド&パイプライン(ベンチャーズ)」

ダイヤモンドヘッドICMFguitarおんさらい会
この曲を仲間3~5名規模で!
8ビートの簡単なコード刻み×メロディラインで曲になります。
集まったメンバーで追加のパートなど工夫を凝らします。
あるいは別の曲という手も。
メンバーで相談しが集まりやすい練習日程を組んで運営。

ジャズ系企画:プロジェクトバンドで「キャラバン(デューク・エリントン)」

キャラバンICMFguitarおんさらい会
この曲を仲間3~5名規模で!
ジャズの2ビート(ポップス的には16ビートシャッフル)のコード刻みを基調にしたバッキング×テーマメロディ、そこにアドリブソロを回す形です。
集まったメンバーで追加のパートなど工夫を凝らします。
あるいは別の曲という手も。
メンバーで相談しが集まりやすい練習日程を組んで運営。

フラメンコ系企画:プロジェクトバンドで「コーヒールンバ」

コーヒールンバICMFguitarおんさらい会
この曲を仲間3~5名規模で!
フラメンコルンバストロークによる簡単なコード刻み×メロディラインで曲になります。
集まったメンバーで追加のパートなど工夫を凝らします。
あるいは別の曲という手も。
メンバーで相談しが集まりやすい練習日程を組んで運営。

ギターが際立つ4大ジャンル:一言でギターが弾きたいと言うけれど

アコギ1本弾き語りをイメージする人もいれば、ギラギラした低音のリフトチョーキングをイメージする人もいる・・・
繊細な音色で独奏するクラシックをイメージする人もいれば、バンドのなかで延々と即興演奏にふけるジャズをイメージする人もいる・・・

世界各地で、様々な音楽ジャンルで、伴奏だったり主旋律だったりソロだったりスタイルも多様です。そんな様々な顔を持つギターを、弾き始めはまさに今その気になっていた1曲のためにだったかもしれませんが、末永く生涯に渡ってこの楽器と仲良く付き合ってゆきたいものです。そんなとき、この楽器がもつ全体像を、ざっくりで構わない、ある程度分かっておくと道しるべになるかも知れません。

まずひとつ明確な点。それは楽器の種類です。

常にアンプの音を前提としているエレキギターはちょっと別の楽器として避けておくことにて、生のアコースティックなギターを言う時には、ご存知のとおり、大きなくくりとしては2種類だけとなります。アコースティックギターとクラシックギターですよね。別の言い方をすれば、スティール弦(鉄弦)を張ってあるギターとナイロン弦を張ってあるギターのことです。前者をフォークギター、後者をガットギターと呼んだりもしますが、違いはこの弦のタイプということになります(厳密にはそれに合わせて楽器の作りも少々異なる)。

さて、ややこしいのはここからです。
フォーク、ブルース、カントリー、ラグタイム、フュージョン、スパニッシュ、ラテン、クラシックなどなど・・・実にたくさんのジャンルでギターが使用されているという点です。そのうち自分はどれなのか?いま何を弾いているのか??これからどんなギターを練習してけばいい???

というわけで、ここからはギターが大活躍する音楽ジャンルを、単に分かりやすくバッサリ4つの観点で見てゆくことにします。

クラシック:クラシック音楽、クラシックギター音楽

音楽の歴史についてよく語られるのが西洋音楽すなわちクラシック音楽です。ルネサンスの時代からヨーロッパに展開されていったキリスト教儀礼と宮廷文化の中で使われながら育っていった音楽のことで、オーケストラ(管弦楽)を最大形とするタイプの音楽です。現代に近づくにつれ、モーツアルトやベートーヴェンらの作った曲が、お手本的な過去の音楽として「クラシック扱い」されることで出て来た「クラシック」という言葉は、あくまでも今そう呼んでいるにすぎません(そもそも彼らは現在進行形の音楽家だったはず)。讃美歌などの伴奏に楽器が使われるという段階から、王朝時代に宮廷や貴族社会でBGM的使われ方で音楽家が雇われていた訳ですが、交響曲を生み出すまでにその音楽語法を磨いてゆきます。フランス革命など時代の変化を通して音楽家たちは自立しはじめ、もはや権力者のためにではなく自ら芸術作品を書き始めたわけです。このようにして歴史にのこる数々の名曲を残されてゆきました。

ここまでがいわゆる「クラシック音楽」について。次に「クラシックギター音楽」ですが、「アルハンブラ宮殿の思い出」「アランフェス協奏曲」などのクラシックギターのために作られた曲や作曲家その音楽カテゴリーのことです。有名なところでは、ソル、カルカッシ、タレガ、ロドリーゴ、ポンセ、ビラロボス、バリオスetc.

上記のような歴史背景の上ですでに17世紀バッハの時代にのちのギターとも言えるリュートのための曲が作曲されていました。18世紀以降にはリュートよりギターが主流となってゆきます。このときここで言うギターには、羊の腸の皮を糸状にしたものを弦として使っていました。というわけでヨーロッパでは今でも、ギターと言えばガット弦(現代はナイロン系素材に)を張ったクラシックギターのことを指します。それがそのままスペインポルトガルの植民地支配時代にラテンアメリカ(南米)に渡りますので、やはりそこでもナイロン弦のクラシックギターが主流になったのです。クラシックギターの作曲家を見ても、ヨーロッパの他には南米の作曲家が多いのも納得ですね。

ちなみにスチール弦のアコースティックギター(フォークギター)はポップスやジャズの流れを組む北米から世界化してゆきます。マーチンのギターを使っている方も多いかと思いますが、まさにそのマーチンさんが、当時よく演奏されたというバンジョー(カントリーミュージックで使われる太鼓に竿をつけたような楽器)を弾くイメージで弾けるギターをと発明したそうです。

ポップス:フォーク、カントリー、ロックetc.すべてはアコギ弾き語りから

次はポップスです。庶民が口ずさむ歌もの+ギターというイメージでOKです。リズムの面から、大雑把ですがカントリー、フォーク、ゴスペルやブルースの影響を受けたロックなど全部いわゆる歌もの音楽のことをポップスと言ってしまうことにします(汗)。

舞台はアメリカ。アメリカにもヨーロッパからのクラシックギターが入ってきて労働者階級の人たちが優しくつま弾くという感じでその歴史がスタートしました。よってこのあと述べるジャズとは違って、白人社会の中で育まれた音楽であると言えます。もちろん有名なエルビスプレスリーが黒人音楽にあこがれてロックを生み出した例のように白人と黒人は音楽においても互いに影響を与えあう中発展してゆきます。一般庶民にギターが親しまれ拡大したのは20世紀ということで、どうやらスチール弦ギターの誕生が大きかったようです。これまでバンジョーやフィドル(バイオリンみたいな楽器)をバックに歌ってたところにアコギが入ってきて、普及していった、ギターがリズム楽器・伴奏楽器としての本領を発揮することになったわけです。そこからドラムやベースを伴う編成への拡張、エレクトリック化し、現在のようなバンド音楽へ・・・

これらのバンド音楽はもはや黒人も白人もあるいはそれ以外も人種という壁を貫通して世界に広がりました。ビートルズやクラプトンは白人でマイケルやジミヘンは黒人だからとややこしい議論をするより、共通点に目を向けますと8ビートから16ビートを基調とするリズムパターンで特徴づけられる音楽と言え、その面で私はひとくくりとして捉えています。まさにギターという楽器本来の「刻む」スタイルにピッタリなジャンルです。

たとえエレキ化の時代が来ても、やはりアコギの生の音は人の心を揺さぶり続けます。あえて歪ませないアコギの音でロックなフレーズをひくのも味わいがあります。また歌のメロディラインをギターで奏てみたくなるものです。それをクラシックギターのようにソロギター化し、さらには叩き技を加えてパーカッシブなソロギターいわば一人バンドへ・・・

こうしてこの流れをくむアコギのスタイルは今未知の領域へと広がりつつあります。

ジャズ:自由の国アメリカの黒人音楽、北米から南米へ、即興演奏

建国から未だ250年ほどでしかないアメリカは腐敗し行き場を失ったクリスチャンが命を削りながら子孫に託した希望をつなぎとめて遂に作り上げた神のもとの平等を讃えた自由の国・・・1862年リンカーンが奴隷解放宣言をし約3年後の南北戦争終結後から黒人たちにも音楽が許されるようになったのはそれこそ神業的な音楽史上の転換点になったと言えます。彼らが歌ったメロディは教会ではゴスペルや世俗ではブルースとして開花するようになります。その情緒とグルーブは白人主流だったこれまでの音楽の表舞台に大きな揺さぶりをかけてゆくこととなりました。上述のポップス(あるいはバンド系音楽)が今日日本でも普通になっているのも、音楽が黒人白人両者の相互依存的関係の中で発酵してその形を作り上げていったからです。

そんな中、歌もの音楽としてだけではなく歌無しでも大きな流れを作ったのがジャズでした。
クラシック音楽に対する純粋な器楽音楽としても存在感を増していったジャズは、西洋音楽の先をゆかんとするハーモニーの探求と即興演奏が売りとなって新たなジャンルを確立しました。

ジャズオーケストラからソロのアーティストがリーダーとなって洗練された小編成のトリオやカルテットを作って独自のジャズ音楽の実験に明け暮れる・・・こうしてジャズは中米・南米またヨーロッパの音楽に対しても影響を与えてゆきます。

例えば第二次世界大戦中フランスにジプシージャズを開花させたジャンゴラインハルト、自国ブラジルにジャズのテイストを加えた新しい音楽ボサノバを生み出したジョアンジルベルト、自国アルゼンチンのタンゴをクラシック音楽の新たなるステージへと押し上げたアストルピアソラも、ジャズの魅力を自己の音楽環境に持ち込み融合させていった例です。

このようにして、北米黒人音楽をルーツとするジャズ、これまた世界各地で相互に影響を及ぼし合う関係を築いて新たな音楽へと発展しながら今日に至るわけです。

フラメンコ:スペイン×ジプシーによるギター×リズム、メジャーマイナーではないもう一つの音楽

ジプシー(ロマ)をご存知でしょうか?

「アラジン」の褐色の娘ジャスミンをイメージするかもしれません。ジプシーはインドに端を発する流浪の民で、定住地を探しながらヨーロッパ各地へ散っていくも、占いや物乞いなど社会的弱者として厳しい生活をしながらもしたたかな共同体自治をそれぞれの地域で繰り広げてきました。定住先の風土や文化と融合するかたちで独自のジプシー音楽を創出してゆきました。たとえばハンガリーではジプシーバイオリンが有名。スペインとくに南、アンダルシア地方ではフラメンコとなったわけです。

独特なギターの音色の他は、華やかな踊りにばかり目がいきそうですが、フラメンコ音楽の強烈な個性には2つの要素があります。リズムと曲調です。2、3、4、6、12拍子など高度に体系化された固有のリズム形式を持ち、さらに遊び心が詰まった即興的なアクセントで攻めてくる・・・そして曲調を決定づけているのがフリジアン旋法と呼ばれる「ミ」の音楽です。他の一般的な音楽ジャンル同様にドレミファソラシドを使いますが、「ミ」が中心ということで(ちなみに長調は「ド」、短調は「ラ」が中心の音楽)なんです。明るさと暗さとを兼ね備えたという意味では黒人音楽のブルースとも似て言いますが、このフラメンコのフリジアン旋法の音楽は一層ダークでミステリアスです。

管弦楽やピアノが主流のクラシック音楽や、サックスやトランペットが花形なジャズとは異なり、このフラメンコ音楽には何よりも「ギターがマスト」というところがもう一つの大きな特徴です。ギタリストは歌伴と踊り伴、そしてイントロや間をつなぐ部分の音楽を全て任され自分の持ちネタを即興的に組み合わせて繰り出してゆきます。この即興性はジャズにも通ずるところがあります。パコデルシアの活躍で様々な楽器との共演やジャズやクラシックとのコラボも実現し互いに影響を与えあって行きました。

使用ギターは、ヨーロッパですのでクラシックギターです。基本はクラシックギターの技の伝統を受け継ぎながら、さらに特徴的なフラメンコ奏法を多用するという演奏スタイルとなります。ラスゲアード、アルサプア、ゴルペなどがそれです。なおフラメンコギターは、歯切れよさや音色面でクラシックギターとは少し異なる作りになっています。

フラメンコの影響は音楽的な部分以上に、奏法面において大きいと言えるかもしれません。ジェイクシマブクロはフラメンコギターの技をウクレレに取り入れたと語っていますし、近年はアコギソロでもそのラスゲアード奏法を展開しているギタリストが見受けられます。このコードを細かくトレモロのようにかき鳴らすラスゲアードという技、これはリズムを刻むのがメインだったギターにむしろビートを感じさせないストリングスのハーモニーのような効果を生み出すのに向いているのです。クラシックのオーケストラ音楽の持つ広大さをギターだけの世界に・・・これはまた面白い巡り合わせだと感じます。

教室の強みとしてのジャンルクロスオーバー:業界の掟からフリーである

こう考えてみると音楽は世界各地で互いに影響を与え受けけ合いながら新たな融合を続けて来た・・・気が付けばポップスもクラシックもジャズもフラメンコも世界を渡り一周を既に超えてしまった感があります。

日常生活においても世界がすでに繋がってしまったような現代、音楽においても世界化が加速し、あとは個々人が自分の個性や指向(嗜好)に合わせ、自分らしい表現をいかに実現するのか?という点に行き着くように思われます。結局のところ「何を表現したくて」「どういう目的で」音楽をするのか、ギターを奏でようと言うのか?ということを一人一人が自己の責任で考えてそして選択してゆく時代なのだとすれば、もはや特定のジャンルの枠に挟まってその世界の暗黙の掟に従い続けて、その先どうするのか?

そんなとき、良くも悪くも業界サイドとのしがらみがないギター教室という枠組みは強みに思えてくる・・・

自分をジャンル縛る必要ありますか?

私たち人間に許されている音楽そのものと、それを行う自分という存在にこそこだわろうではありませんか!
アコギじゃないとダメとかクラシックしかやらないとか、そういう次元ではなく。


ということで今回は、ギターという楽器を軸に世界中に広がりを見せているギター4大ジャンルの流れについて説明してきました。音楽が人間に与えられてから世界各地で様々な様相(曲想)を見せながら今日、気づいて見れば既に4者とも一周回り終わっていた・・・そんな時代のギターとの付き合い方について一度じっくりと考えてみるのもいいかもしれません。

ICMFguitarstudio森充ギター教室では、ギターが際立つ音楽ジャンルを4つの大きな枠組みで見つめることで、この楽器が培ってきた世界観と音楽的特徴をザクっと掴んで、それを軸として個々人のより細かな指向や目標に合わせたギターとの付き合い方音楽との向き合い方を模索し続けるという考えのもと運営しております。


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